The 8th day

努力もしないくせに。
と彼がわらった。

努力がどのようなものか私は知らなかった。
努力とは何だろうか。
私の“努力”は世間一般の“努力”に値しているのだろうか。



「然も頑張りましたみたいな顔をしているけど、
君の努力なんか高が知れている。

だから、裏切られるのだ。」



“裏切られる”
という言葉は何だか似つかわしくない気がした。
努力も私もきっとお互いを信用なんてしていなかったから。


どうにかして逃げようとした現在の私も
きっと今に誰かのコピーになって絶望する。
オリジナルの私なんて、何処にも存在しない。
どんなに“努力”したって、

そうして、オリジナルになれる誰かを羨んで妬んで、

何度も、



醜い私を嘲る彼を私は責められないと思った。

思いつつ、彼の頸に手をかけた。
ただ、黙って欲しかった。



彼は相変わらずわらっていた。
2011/03/07


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