The 6th day

膝を抱える少女はもう謝り続けてはいない。
不安げではあるがさっぱりとした表情をしている。

私は何故か何も言えなかった。

言いたいことはあったが自業自得なのだと、そう思った。
そう思い込もうと思った。



少女は不思議そうな表情で私を見上げている。

「良かったね。」
私は一言だけ喉の奥から搾り出した。



少女は嬉しそうに笑っていた。
本当に嬉しそうに笑っていた。

私はそれを複雑な気持ちで見ていた。





無難とは何なのだろうか。
私は何だか幼い頃の自分に謝りたくなった。
2011/03/01


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