The 11th day

「怖いなら閉じ込めてあげようか?」
彼が無造作に置かれている棺を指差した。

「いや、いい。」
私は短く答えて、それを蹴飛ばした。

年を経るごとに、部屋の中の棺は増えていった。
今では部屋の殆どが、それで占められてしまって、私は途方に暮れた。



「……勿体ないね、君もそれも。」
彼が呟いてそれを蹴る。

コツンと乾いた音がした。
2011/06/29


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