The 10th day

悪いのは君だということは明らかなのに。とんだ喜劇だ。
と、彼がわらった。









――ごめんなさいと泣きながら、僕の首に手をかける君を、
僕はぼんやりと見ていた。

多分泣いていることにも、謝っていることにも、
君自身は気付いていないのだろう。



この狭い部屋の中で、感情を露わにするのは
いつも君以外の僕たち二人の役目だった。



君の見たくない部分を見る役目を僕に。
君が隠している涙を少女に。

そうして一日の終わりを迎える。
それが必然であって、特に疑問には思わなかった。





いつだって僕は君に首を絞められて、
今日を終えるのだ。

また朝が来る。
2011/05/21


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