猫の月
夜半過ぎを飛び越して
真っ暗闇にこんにちは
静か静かな息止めた街、は
夜明け過ぎまで続いてく
ああ
一緒にさ
ああ
息なんか止めて
なんてさ
そんなに強くないくせに
そんなに弱くないくせに
ねぇ、猫の月
引っ掻いて 泣かせてくれよ
嗚呼、ひっくり返した声は
誰にも混ざっちゃくれないのに
何で、今も叫ぶ?
何となくなんだ
空が飛べたら良いのに
何となくなんだ
深海まで潜れたら
そしたらさ、
少しだけ許される気がして
ねぇ、猫の月
引っ掻いて 泣かせてくれよ
嗚呼 自分だけの声は
ずっと掠れてて
5cm先にすら聴こえちゃくれないのに
ねぇ、今も叫ぶ
ねぇ、猫の月
ねぇ
ねぇ