61
君が呟く @で返信
そこに君は見えないけど
僕が呟く @で返信
そこに僕は居ないけど
(電波なんかより君に触れたいんだよ、ねえ)
62
決められているから。
当たり前だよ。
と、皆が言った。
何故?
と、僕が問うと
誰一人答えられなかった。
63
何で誰も僕を見てくれないの。
なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで
なんて、塞ぎ込んでいたら、
『だって、君、目も口もないじゃない。』
と、指を差されたので、
『確かに、』
と、嗤った。
64
最低限の処世術ですから、
それくらい。
一体、君はあたしの
何を知ってるって言うの?
(勝手に良い子にしないで。)
65
痛いのは、やだ。
とか、
苦しいのは、嫌い。
とか、
真実なんて割と単純。
(簡単ならいつでも。)
66
私は貴方のコピーです。
そしてその隣の貴方のコピーでもあって、
そのまた後ろの貴方のコピーでもあります。
誰にも嫌われないようにと
皆から好かれるようにと
色んな「貴方」をコピーしていったら
私はよくわからない生き物になりました。
そうして、何もかも、
何もかもが、
どうしようもなくなるのでした。
「私」は何処でしょうか。
67
君を責める、自己投影。
私じゃないの、君が悪いの。
君が嫌いなの。
触らないでよ、視界に入らないでよ。
(ああ、居なくなって欲しいのは、私、なのに。)
68
物語の主人公は私じゃないと知った、13の春。
物語の脇役にもなれない、16の夏。
物語の石ころより存在感のない、19の秋。
物語の存在を疑う、22の冬。
あの日はもう二度と来ない。
69 インスタントヒーロー
助けてと叫べば
即座に現れて、
悪者を倒してくれる。
ただただ、正義のままに。
文句も言わず、
弱音も吐かず。
大丈夫かい?
ありがとう。
なんて、形式的な会話を交わした後、
ふと、
この人の涙を拭うのは誰なんだろうか、
と、思った。
70
私は有機物の塊です。
それに心や感情や何やかんやついていますが
所詮は有機物の塊でしかないのです。
だので、土に返すのが、
最も良い処理の方法だと思うのですが、
どうやらこっちでもあっちでも罪になるらしいので、
(生きていないのなら、罪も何もないだろうに。)