01
「死ぬなら、夏が良い。」
と、言ったところ、
「腐る。」
と、簡潔に君が答えたので、
「そうかもね。」
と、僕はわらった。
(どうせ、骨になってしまうなら意味なんてない、のに、)
02
私は物質的には、
約五千円らしいので、
価値をあげようと、
自分より、
高いものを、身につけ、
高いものを、食してみました。
が、
所詮、中身は私のままなので、
石鹸何個分かと、マッチ何本分かと、
あれやこれやと、そんなものなので、
そうなので、
嗚呼、神様。
(結局は、私の負け、です。)
03
すきすき、
すきときめきす。
てくまくまやこん。
魔法とか、おまじないなんてないんだろう、
きっと。
残念でした、
騙されてなんかやんない
って
泣く。
(残念でした。)
04
存在価値がないなんて
わかってる。
なんて
君が言うから
じゃあ、死ねば。
って、言ってやった。
鏡の中の君に、言ってやった。
(この世とのさよならまで秒読み開始。)
05
赤か青かなんて、かわんねぇよ。
要は、静脈か、動脈かでしょ。
そういうことでしょ。
どっちだって、
切れば血ぃ出るんだから、
そういうこと。
消えたいなんて
息を止めてみたって
まだ心臓は動いてる。
(嗚呼、嘆かわしい!)
06
死ね
って、言われたから
飛び降りてみた。
死ねって、
言った君の方が
びっくりしてた。
(ざまあみろ。)
07
涙なんて、海水とかわんないんだよ。
成分的にはね。うん。
って、言いながら
君が、泣いた。
(最期の意地っ張り。)
08
嘘なんて傷つくだけだ!
もう嫌だ!
嘘なんて吐かない!
と、決意した彼は
一週間も待たずに、病院送り。
(だって、必要悪。)
09
地球が泣いてます。
この地面の裏側の
貧しい子供が泣いています。
僕の隣の君が泣いています。
僕には、君の涙を
拭う事しか出来ず、
一瞬の不甲斐なさだって
明日には、忘れてしまうのです。
でも、それでいいと、思う僕は、
気違いでしょうか。
(だって、僕らはこんなにもちっぽけ。)
10
全部、聴こえれば良い。
って
心の声を、全部伝わるように
聴こえるようにって
誰かさんに願ったら
お安い御用さ。なんて言って
叶えやがったので
……死にたくなった。
(隠してるから、知りたくて、でも知らなきゃよかった。)